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ビオトープ管理士ってこんな人たち
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file 002 山川 将径(やまかわ まさみち) さん
【石川県】

石川県立大学生物資源環境学部 環境科学科 学生
2級ビオトープ施工管理士

希望の職種に内定!勉強や活動の客観的な評価に

さて、職といえば学生の就職活動。2級受験者の4割近くを占める学生ですが、その一人、山川さんはビオトープ管理士の合格を目指すサークルに所属。就活では客観的な評価として資格が役立ちました。とはいえこれは普段の活動があってのこと。経験こそが力となるのです。


山川 将径(やまかわ まさみち)さん

ご覧くださいこの輝く笑顔を。
このような若者が増えていったなら、
世の中はもっと素敵になっていくように思います。

合格するためのサークルで体験的にビオトープを学ぶ

 親戚が牧場を営むなど、幼い頃から生きものに触れる機会が多かったという山川さん。虫を捕るのが大好きな少年でした。生きもののことがもっと知りたいと石川県立大学の生物資源環境学部に進学、生態学についてより深く勉強するため『ビオトープ研究会』に入りました。とりわけ興味があるのは野生生物の保全です。何か関連する資格が取りたいと思っていたところ、先輩からビオトープ管理士という資格を教えてもらいました。というのも、そもそもこの研究会はビオトープ管理士に合格することを目的にしているサークルなのです。

 山川さんの通う学部は、ビオトープ管理士資格試験の一部が免除される「※一部免除認定校」にも認定されています。しかし山川さんは免除のない通常受験で受験し、一発で合格。サークルでは普段、学校周辺の生きものを調査し、ビオトープに関する情報発信などの活動を行っているそうですが、そうした体験的な活動がしっかりとした知識や考え方を身に付けるコツなのかも知れませんね。


虫捕りへGO!

虫捕りへGO!生きもののことがもっと知りたいという
純粋な気持ちを、いつまでも胸に。

資格を取ったことが活動するうえでプラスになった

 山川さん、サークル活動について、もう少し詳しく教えていただけますか?「ビオトープ研究会では、生きもの調査をして、その結果のまとめや標本づくりを行い、展示発表するという活動がメインです」社会に開いた取り組みもあるそうですね。「大学の近くの幼稚園や小学校で、子どもたちを対象にした観察会やプレゼンテーション、自然体験のプログラムなどを実施しています」


幼稚園での活動

幼稚園での活動。
ここで学んだ園児たちが自然を大好きになり、
やがて大人になって次の世代にも…
良い循環になっていけば嬉しいですね。

 プログラムには、バッタやチョウを探してビンゴを完成させるネイチャービンゴ、木の葉カルタなど、楽しく自然体験が出来るようなメニューが並びます。しかし、相手が子どもならなおのこと、教えるというのは難しくはないですか?「資格を取るために勉強したことで知識が増えたことに加え、資格をとってからは、ビオトープ管理士として間違ったことを言うことが出来ないので、厳密さを意識するようになりました。資格を取ったことで変わったいろいろなことが、活動するうえでプラスになっていると思います」

 少し話を戻しますが、フィールドでの体験はとても大切です。特に学生のみなさんにはより積極的に自然と触れ合っていただければ、とは試験を実施する日本生態系協会の談。というのも、座学で得られる知識と同等に体験が重視されるビオトープ管理士にあって、ごく普遍的な生きものの名前や生態を知っておくことは、志を同じくする方々との間に最低限の共通言語を持つことになるのです。(もちろん、試験には必ず出題される事柄でもありますし)


学園祭での発表と大学ビオトープの整備のようす

学園祭での発表と大学ビオトープの整備のようす。

履歴書にビオトープ管理士仕事を通じて社会に貢献出来れば

 学生でいられる時間は残り僅かですが、その中でビオトープ管理士として取り組みたいことはありますか? 「これまでの活動や得られたさまざまな情報を、ブログなどで発信したり、活動範囲を広げることで、身近な生物や生態系の大切さをより多くの人に知ってもらえたらと考えています。そして、ビオトープ研究会が末永く続いていけば」


学園祭での発表と大学ビオトープの整備のようす

学園祭での発表と大学ビオトープの整備のようす。
「身近な生物や生態系の大切さをより多くの人に
知ってもらえるよう活動が出来たら」

 卒業後は環境アセスメントも行う建設コンサルタントの会社に就職が決まったという山川さん。就職活動の際、履歴書にビオトープ管理士と書くことで、きちんと勉強したのだなと認識していただけたよう。これも、普段の活動があってこそのこと。「ビオトープ管理士として活動してきたことが評価されて、希望の職種で内定をもらうことが出来ました。人々の暮らしを守り、生物を守っていく、共生の世の中になるように貢献出来ればと思います」

 ゆくゆくは1級ビオトープ管理士として活躍出来るよう頑張りたいという山川さん。彼のような逞しい学生が増え社会に羽ばたいていくことを考えたなら、日本も世界もこれからどんどん良くなっていくのかな、という希望を持てるように思います。


※ ビオトープ管理士資格試験には、他部門受験、筆記試験合格者の再受験(1級のみ)など、試験の一部が免除される制度がいくつかあります。そのうち「一部免除認定校の学生・卒業生の受験(2級のみ)」は、指定された学校・学部の生徒や卒業生が受験する際、条件を満たしていれば、全科目で択一問題の半分が免除される制度です。




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